Project/Area Number |
02F02358
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
有機化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
笹井 宏明 大阪大学, 産業科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHINNASAMY Muthiah 大阪大学, 産業科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 光学活性 / 不斉配位子 / イソキサゾリン / アルケニルアルコール / スピロ / SPRIX / α-メチレン-γ-ブチロラクトン / ラクタム |
Research Abstract |
光学活性な反応場を提供する不斉配位子のデザインと合成は、新規触媒的不斉反応の開発、および不斉化が困難な反応系を開拓するために重要である。研究代表者の研究室では、既存官能基利用の範疇を超えた新規な不斉配位子の創製研究を行っている。その結果、これまで不斉配位子として研究例の無いイソキサゾリンと、配位子骨格として報告例の少ないスピロ骨格の両方を合わせ持つ、独創性の高い光学活性配位子Spiro Bis(isoxazoline) Ligands (SPRIXs)の開発に成功している。Pd(II)-SPRIXs触媒は、アルケニルアルコールの触媒的不斉ワッカー型環化反応において、高い光学収率で環状エーテルを与え、オキシパラデーション型環化反応を経由する不斉タンデム環化反応をも促進する。最近では、世界初の触媒的不斉アミノカルボニレーションの開発にも成功している。これら反応でのPd(II)-SPRIXs触媒の顕著な加速効果は、イソキサゾリン配位子の特異な能力とスピロ不斉の生みだす特徴的な不斉環境に起因するものである。現在のところ、SPRIXs配位子以外に本触媒的不斉ワッカー型環化反応、および触媒的不斉アミノカルボニレーション反応を促進する不斉配位子は見出されていない。研究分担者は、Pd(II)-SPRIXs触媒の有用性を明らかにするべく、α-メチレン-γ-ブチロラクトンの触媒的不斉合成への適用を試みた。既に報告されているLu教授らのPd(II)-Pymox触媒系で確認された副生成物を与えることなく、化学収率87%、光学収率92%eeで目的環化体を得た。(Tetrahedron Lett.2003,44,5201.)Pd(II)-SPRIXs触媒に、光学活性なラクタム合成にも適用可能であることも明らかとなった。また、特異な反応性を有する新規イソキサゾリン不斉配位子の開発および応用についても研究を行い、いくつかの配位子を光学活性体として合成することに成功した。(Materials Integration 2004,17,3.)
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)