2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタンを基盤とする新規液晶化合物の創製
Project/Area Number |
02F02383
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
合成化学
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
檜山 爲次郎 京都大学, 工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAHOO Akhila Kumar 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 液晶 / 多ケイ素環状化合物 / クロスカップリング反応 / パラジウム / ケイ素 |
Research Abstract |
本研究では、ケイ素を含むかご型分子の立体的・電子的効果による液晶性や物性の向上を期待して、2,3,5,6,7,8-ヘキサシラビシクロ[2.2.2]オクタン(以下含ケイ素かご型分子と呼ぶ)をメソゲンとする新規液晶化合物の開発を行うことが目的である。まずアルキル-含ケイ素かご型基-ビフェニル型の液晶分子を設計し、その合成戦略として橋頭位モノアルキル含ケイ素かご型基置換ハロゲン化アリールとアリールケイ素反応剤とのクロスカップリング反応を設定した。含ケイ素かご型基を損ねることなくアリールケイ素反応剤とカップリングさせるために、従来法よりも穏和な条件かつ高収率で反応することができるアリールケイ素反応剤を開発する必要がある。昨年度までにトリアリル(フェニル)シランが、Pd-PCy_3触媒存在下、DMSO-水混合溶媒中80℃という比較的穏和な条件で種々のヨウ化および臭化アリールとクロスカップリング反応して、いろいろなビフェニル誘導体が収率良く得られることを見つけた。また配位子として2-dicydohexylphosphino-2',4',6'-triiospropylbiphenylを用い、溶媒をTHF-H_2O(20:1)に替えると、より安価な塩化アリールとトリアリル(アリール)シランとの反応が収率良く進行し、さまざまな置換基を有するビアリールを合成できることが分かった。m-またはp-ブロモクロロベンゼンを出発物質として連続クロスカップリング反応させると、非対称m-またはp-ターフェニルも合成可能である。しかしながらフッ化物イオンを使用するとかご型基のSi-Si結合を切断してしまうので、今年度はフッ化物イオンを用いることなくすべて有機基で置換された安定なアリールシラン反応剤を探索したところ、ケイ素上に(2-ヒドロキシメチル)フェニル基を有するアリールシランが、水酸基の分子内配位による活性化によってPdおよびCul触媒存在下、DMSO-水混合溶媒中で炭酸カリウムを塩基として用いる非常に穏和な条件で種々のヨウ化アリールと収率よくクロスカップリングすることを見つけた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)