Project/Area Number |
02F02780
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮田 正 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WU Yuging 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | アブラナ科野菜 / コナガ / 殺虫剤抵抗性 / 産卵 / 内的自然増加率 / 繁殖率 / 白菜 / キャベツ |
Research Abstract |
コナガがアブラナ科野菜の世界的な重要害虫になった原因は、コナガの殺虫剤抵抗性発達の他に、市場に出回っているアブラナ科野菜にコナガに対する抵抗性因子が欠如していることによると考えられている。そこで、植物のどの様な因子がコナガの発育にあるいはコナガ個体群の増殖に影響を与えているのかを明らかにし、コナガに対する耐虫性育種の基盤研究に資するため以下の研究を行った。 中国河南省農業科学院植物保護研究所から入手した、アブラナ科野7種(キャベツ1,キャベツ2,カリフラワー、白菜、花白菜、ナタネ、ダイコン)を用い、以下の実験を行った。キャベツ1はワックッスの多い系統、キャベツ2はワックスの少ない系統である。実験には、8週令の鉢植え作物を用いた。7系統の作物をケージに入れ、コナガ雌成虫の産卵選好性を調べた。産卵数の多かったのは、白菜で、だいこん、花白菜と続き、カリフラワー以下に対しては殆ど産卵しなかった。次に、幼虫の発育を調べたところ、ダイコンで最も生存率が高く、ついでナタネ、花白菜、白菜と低くなった。キャベツとカリフラワーでは、著しく生存率が低かった。幼虫の発育期間を比較したところ、花白菜、ダイコン、ナタネ、白菜で短く、キャベツは最も長かった。生命表の各パラメターを計算したところ内的自然増加率は白菜で最も高く、ダイコン、花白菜、カリフラワーと続き、キャベツは最も低かった。純繁殖率は白菜で最も高く、以下ダイコン、カリフラワーと低くなった。 以上の結果から、白菜はコナガの繁殖に最も適していると考えられた。当初はキャベツのワックスについて、その有無がコナガの繁殖に重要な役割を示すと考えたが、ここで得られた結果からは、特に大きな違いは認められなかった。しかし、キャベツには、コナガの繁殖に不適当な因子を含んでいることが示され、白菜とキャベツを中心に、コナガの産卵、繁殖に関し、更に詳細な研究が必要と考えられた。
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