JLCのためのファーストフィードバックシステムの開発研究
Project/Area Number |
02F02794
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
田内 利明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DELERUE Nicolas G. 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2002 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | リニアコライダー / ファーストフィードバック / ナノメータ / ビームストラールング / バンチ間相互作用 / 余次元の物理 / ヒッグスボゾン生成 / FEATHER |
Research Abstract |
本ファーストフィードバックシステムは将来の電子陽電子リニアコライダーでのナノメータサイズのビーム同士の安定な衝突を維持するのに必要なものである。システム設計とその基本的な性能評価のためのシミュレーションを存ない3つのフィードバックモデルを提案した。このモデルの実現可能性の試験をATFの取り出しビームラインで既存設備を利用して行なわれた[1]。その結果、10ナノ秒以下の反応時間を持ち大きな電場の必要なことがわかった。そのため、40cm長のストリップ電極間距離が可動できるキッカーを設計・製作した[2]。これら2つの電極間距離の1〜5mmでビームの蹴り出しの大きさをビームテストによって測定した。このとき印加されたパルスの周波数は50KHz,100KHzであり、必要な500~1000Mhzではビームの蹴り出しを測定することができなかった。また、ビームの通過する最小の電極間距離として1.12mmを測定した。この最小距離は電極のゆがみによることがわかった。本システムの入力シグナル源となりまた位置分解能1μmを有するビーム位置モニターも製作した。それはキッカー同様に可動式のボタン型電極を持つものである。その電極間距離1mmでのビーム位置変動の500μmの領域で位置較正を行なうことができた。本システムの総合的試験のためにビームテストに臨んだが、ATF加速器の不調により本研究期間内にその結果を得ることができなかった。現在、継続試験がATFでは行なわれている。本システムの性能は2つのビームの衝突時に生成される放射光(ビームストラールングと呼ばれている)を測定することによっても評価できることをシミュレーションにより示した。その中で、その放射光の測定方法も提案された。本ファーストフィードバックシステムでは1.4ナノ秒間隔で衝突するバンチ間の相互作用も考慮して補正する必要があり、その補正方法を提案しシミュレーションによりその性能を評価した(投稿中)。本研究とともに、大きな余次元の物理によるヒッグスボゾン生成の研究を行なった[3]。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)