事前の情報提供に基づく同意制度-遺伝資源の取得と利益配分のための基本要素-
Project/Area Number |
02F02830
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
国際法学
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
磯崎 博司 明治学院大学, 法学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HIRAKURI Sofia Rumiko 明治学院大学, 法学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2004: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 遺伝資源 / アクセス / 利益配分 / ボンガイドライン / PIC |
Research Abstract |
本研究は、生物多様性条約の下で求められているPIC手続きの具体化のための制度要件を明らかにすることを目的としていた。それに向けて、ボンガイドラインおよびその他の関連する国際法および国内法について、最新の動向を把握した。また、この分野に関わる研究者に聞き取り調査を行うとともに、関連する国内外の研究会合に参加して論議した。他方、地元合意の形成過程の調査を国内外の自然公園および条約登録地について行った。 法令に関する資料および会議動向は、主に、インターネットを通じて入手するとともに、本研究以外の目的で参加した会議の場も通じて入手した。たとえば、国連大学高等研究所および国連環境計画により2002年10月にマレーシアで開かれた「遺伝資源へのアクセスと利益配分のための能力構築対策に関する目標設定会合」には、研究代表者および研究分担者が本研究以外の経費で参加を要請されたが、その場を活用して資料収集とともに、各国および各機関からの専門家と論議を深めた。 また、主要環境条約および主要国際機関によるミレニアム・エコシステム・アセスメントのうち、法制度に関するセクションおよび生物多様性に関するセクションについて協力を要請され、研究代表者と研究分担者との共同作業によって遺伝資源に関する制度を含めて報告書原案を提出した。 以上に加えて、研究分担者は、ワシントン大学における博士論文に基づいて、データの差し替えと最近の動向を反映させる作業を行い、「法は森林を救えるか」という英文の報告書を2003年7月にCIFOR(国際林業調査センター、インドネシア)から出版した。また、8月には、国連大学高等研究所およびキルギス共和国政府の共催による国際ワークショップ「生物安全保障II:中央アジアおよびモンゴルにおける遺伝資源へのアクセスと利益配分、伝統的知識および生物安全性」の企画準備に携わるとともに、報告および論議に加わった。 本研究に基づく具体的な政策提言として、PIC手続きに要する時間枠の設定、外部専門家委員会の設置、情報交換メカニズムの設立、当事者の能力構築の支援、倫理綱領の策定、および、違法検知制度の樹立という6点を示すことができた。これらの一部は上記CIFOR報告書および国連大学作業ペーパーなどで公表されている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)