Project/Area Number |
02J00887
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
身内 賢太朗 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ガス検出器 / TPC / MPGC |
Research Abstract |
10cm角MPGCを製作、性能評価を行なった。ポリイミドを基板としたMPGCを製作したため、以前と比べて安定度の高い検出器となり、ガス利得が10000を越えた。又、暗黒物質探索実験には欠かすことのできない長期安定試験を行い、ガス利得5000以上で一ヶ月以上の安定動作を確認した。 次に、MPGCを読み出しとして用いたTPCを製作、その性能評価を行なった。放射線源からの電子の飛跡を荒い密度で捉えることができた。更に、加速器を用いた実験で単位長さ当たりのエネルギー損失の大きい陽子を数ミリの細かい密度で飛跡を捉えることができた。暗黒物質探索実験では、原子核の飛跡を捉えるが、これは陽子と同程度、もしくはそれ以上のエネルギー損失をもつため、陽子の飛跡を捉えられたことはMPGC-TPCを暗黒物質探索実験に用いるために、非常に大きな成果である。今後、MPGCの性能を向上させることで低エネルギーの原子核の飛跡を捉えられるように改良する。 また、中性子源を用いた実験を行ない、エネルギーの高い(500keV程度)原子核反跳(中性子、暗黒物質のイベント)と電子反跳(ガンマ線、電子のイベント=バックグラウンド)を高い精度(90%以上)で識別できることを確認した。今後MPGCの改良を行ない、低エネルギーの原子核の飛跡についても飛跡の識別を可能とする。 電子飛跡取得までの研究成果を2002年11月のIEEE国際学会(米国、ノーフォーク)で発表、それ以降の成果に関しては現在論文を作製中である。
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