Project/Area Number |
02J01016
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 高廣 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ロドプシン / 代謝型グルタミン酸受容体 / G蛋白質共役型受容体 / G蛋白質 / 細胞内情報伝達 / 部位特異的変異体 |
Research Abstract |
本研究では、研究のよく進んでいる光受容体ロドプシンと他のG蛋白質共役型受容体(GPCR)との構造変化を比較し、一次構造の単なる比較からは浮かび上がらないG蛋白質活性化の必須要件を明らかにすることを目指す。本年度は研究計画に基づき、ロドプシンとは一次構造の類似性がなく、細胞質領域の構造変化過程の詳細が解っていない代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)を用いて、細胞質領域における種々の変異体を作製しG蛋白質活性化メカニズムについての解析を行った。 1、昨年度は、mGluR8を用いたリガンド結合能およびG蛋白質活性化能を定量的に測定できる系を確立した。本年度はその系を用いて、mGluR8の細胞質領域にシステインを導入した変異体の解析を行った。その結果、ヘリックス7の細胞質側にシステインを導入した変異体において、酸化剤の添加によるジスルフィド結合の形成によりG蛋白質活性化能が低下することを見いだした。mGluRは二量体で存在することと併せると、二分子のmGluRのヘリックス7同士の距離の変化が活性化に関与することが考えられた。 2、mGluRでG蛋白質活性化に重要である細胞質第2ループについて、アラニンに置換した変異体を網羅的に作製し、どの残基が機能的に重要か検討した。その結果、活性化能が著しく低下する残基はN末端側(ヘリックス3側)に多く、またC末端側(ヘリックス4側)には置換によりリガンド非依存的な活性化能が上昇する残基を見いだした。このような構成的活性化変異体ではリガンドを結合していなくても受容体の活性化状態を模倣していると考えられ、mGluRの活性化におけるヘリックス4の構造変化の重要性を示唆している。
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