典型金属イオンをルイス酸触媒とする完全水中反応の実現と次世代型不斉合成への展開
Project/Area Number |
02J01111
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Tohoku University (2004) Kyoto University (2002-2003) |
Principal Investigator |
浦口 大輔 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 触媒 / 有機触媒 / マンニッヒ反応 / ブレンステッド酸 / 配位子 / リン酸 / 金属錯体 / 水 / ガリウム / アリル化反応 / インジウム / ルイス酸 / 金属塩 / アリル化 |
Research Abstract |
本年度は、他の高エナンチオ選択的合成反応の開発を目指し、リン酸配位子の構造修飾と、金属陽イオンの最適化を行った。モデル反応としてマンニッヒ反応を用い、これまで有機溶媒中での利用が困難であった基質を視野に入れた反応系の構築を計画して研究に着手したが、現在までのところ従来汎用されるイミンを用いるに留まっている。具体的なリン酸配位子としては、構造修飾の可能性が広いリン酸ジエステルとして、ビナフトール誘導体に代表されるような光学活性ジオールを有するリン酸エステルを種々導入した配位子を合成した。NMRによる複合体形成の確認実験では、これらの配位子は効果的にイミン化合物と錯形成を行うことを明らかにすることができた。実際にこれらの配位子を用いたマンニッヒ反応を、種々の金属イオン前駆体及び金属イオンフリーの条件下で反応を行った結果、驚くべきことに金属イオンの添加なしに反応は速やかに進行し、高い選択性を与えることがわかった。本反応は新規ブレンステッド酸触媒を用いる金属非存在下における高選択的炭素-炭素結合形成反応であり、合成化学的に非常に有用な反応系の創出に繋がると期待される。ブレンステッド酸触媒を用いる不斉合成反応の実現は従来非常に困難と考えられてきたが、本リン酸配位子の利用によりこれまで長年の懸案であった問題点を解決する新たなアプローチ法を提供した。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)