近現代インドにおけるヒンドゥー・ナショナリズムとRSS(民族奉仕団)
Project/Area Number |
02J01226
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Politics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 岳志 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | インド / ヒンドゥー・ナショナリズム / RSS / BJP / 原理主義 / 宗教紛争 |
Research Abstract |
本研究では、先行研究では等閑視されてきたRSS・VHPを中心としたヒンドゥー・ナショナリズム諸団体の草の根レベルの活動をフィールドワークによって明らかにし、末端のメンバーとその活動に関わる住民とのインターラクションを詳細に追うことによって、先行研究では十分に明らかにされてこなかったヒンドゥー・ナショナリズムの拡大化の過程を明示してきた。また、この分析を通じて、世界的に勃興する宗教復興の気運や、宗教ナショナリズムの拡大化という現象に対する視座を提示した。 特に今年度は、デリーのスラム街における「セワー・バーラティ」の活動に注目し、「サバルタン的公共性とヒンドゥー・ナショナリズム〜スラム街におけるセワー・バーラティの活動をめぐって〜」(『アジア・アフリカ地域研究』第3号、2003年)と「サバルタンのエージェンシーとヒンドゥー・ナショナリズム運動」(『グアドランテ』第6号、2004年)という論文にまとめた。ここでは、新たに「サバルタン的公共性」という概念を導入し、都市下層民の生活戦略とヒンドゥー復興的心性が、サング・パリワールの一つである「セワー・バーラティ」のボランティア活動と呼応することによって、ヒンドゥー・ナショナリズムの気運がスラム街に広まって行く過程を詳細に論じた。 また、ヒンドゥー・ナショナリストが用いる看板やポスター、グリーティングカードにおける図像に注目し、「イメージの中の政治〜視覚化するヒンドゥー・ナショナリズム」(『季刊民族学』第106号、2003年)という論文を書いた。ここでは、識字率の低いインド社会における図象の持つ意味を議論し、その解析を通じてヒンドゥー・ナショナリストが敷衍しようとしているメッセージを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)