Project/Area Number |
02J01331
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩田 生 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師(研究機関研究員)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 銀河天文学 / 宇宙の大規模構造 / 銀河進化 / 観測的宇宙論 / 銀河の特異速度 / 局所銀河群 |
Research Abstract |
局所銀河群の特異運動の起源を探る上で最も重要と考えられる、局所空洞周辺の銀河について、フランスナンセイ天文台のP.シャマロ博士との共同研究として中性水素21cm輝線の観測を行った。このデータとハワイ大学2.2m望遠鏡を用いて取得した近赤外撮像データなどをあわせ、50個余りのサンプル銀河について距離および特異速度の推定を行った。その結果、我々から近い位置にある銀河について系統的に我々に対し遠ざかる運動が卓越していることを見いだした。これは局所空洞が拡大し、我々からみて局所空洞の対岸にあたる天域の銀河分布フィラメントの収縮運動をはじめて明らかにしたものと考えられる。この結果を2003年7月にオーストラリアで開かれた国際天文学連合のシンポジウムや2003年9月に開かれた日本天文学会においてポスター発表した。現在、ナンセイ天文台での追加観測を行っており、これをまとめて論文を発表する計画である。 また、2003年3月から4月にかけて、南アフリカ共和国に設置された名古屋大学1.4m望遠鏡を用いて近赤外撮像観測を行った。この観測は局所空洞と反対側に位置するとも座天域の銀河の特異速度の測定を目的としたもので、我々から見て反対方向の銀河の運動を明らかにすることで、局所銀河群の特異運動の起源を一層明確に理解できるものと期待している。この観測については2004年にも引き続き行っている。 一方、すばる望遠鏡を用いた高赤方偏移の銀河探査も精力的に進めている。2003年4月に論文発表、国際天文学連合のシンポジウムなどでの発表を行ったほか、サンプルを増やし宇宙初期の星形成密度をより正確に求めるための観測なども進めている。これらの高赤方偏移銀河の天球上の分布は明瞭な疎密構造を示しており、現在の宇宙にみられる大規模構造の進化過程の初期段階を調べる格好の対象であると考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)