Project/Area Number |
02J01530
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹内 綾子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 有機アニオントランスポータ / 有機カチオントランスポータ / 高尿酸血症 / 急性腎障害 / 慢性腎不全 / 尿細管分泌 / in silico subtraction / 慢性腎障害 / in silicoサブストラクション / クローニング |
Research Abstract |
尿細管上皮細胞に発現する薬物トランスポータ群は、異物や代謝老廃物の解毒機構として重要な役割を担っている。本研究では、薬物トランスポータ群の生理的・薬物動態学的役割を解明するため、種々疾患モデル動物を用いて病態時におけるトランスポータの発現変動と薬物体内動態の変化との関連について精査した。また、ヒト型薬物トランスポータの遺伝子多型による機能変化についても検討を行った。 高尿酸血症モデルラット並びにバンコマイシン誘発急性腎障害ラットを用いて、有機アニオントランスポータ(rOAT1及びrOAT3)及び有機カチオントランスポータ(rOCT1及びrOCT2)の発現変動を調べた。その結果、いずれのモデルでもrOAT1及びrOAT3の発現量が著しく低下することが判明した。さらに、有機アニオントランスポータの典型的基質であるp-アミノ馬尿酸やメトトレキサートの腎クリアランスはこれらトランスポータの発現と対応した変動を示すことが明らかとなった。一方、バンコマイシン誘発急性腎障害ラットではrOCT1及びrOCT2いずれの発現量も大きく変動しなかったのに対し、高尿酸血症モデルラットではrOCT2発現量の著しい低下と、カチオン性薬物であるシメチジンの腎クリアランスの低下が観察された。従って、疾患時における薬物トランスポータ群の発現変動は、基質となる薬物の体内動態に大きく影響を与えることが示唆された。 腎不全時における薬物トランスポータ群の役割を総合的に理解するために、慢性腎不全モデルラットと正常ラットを用いて発現遺伝子のin silicoサブトラクションを行った。その結果、成長因子関連遺伝子や細胞骨格遺伝子などの発現頻度は慢性腎不全群で増加するのに対し、トランスポータ関連遺伝子の発現頻度は減少することが判明した。 ヒト有機カチオントランスポータhOCT1の新規一塩基多型について、in vitro発現系を用いて機能解析を行った結果、正常な発現にも拘らず著しく機能低下を伴うことを見出した。
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