Project/Area Number |
02J01569
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
工藤 秀明 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ブレーンワールド / ブラックホール / 高次元時空 / 宇宙論 / 非線形 / 重力 / 高次摂動 / 宇宙モデル |
Research Abstract |
(1)ブレーン宇宙におけるブラックホールについて ブレーンワールドシナリオにおける強い重力系として、私はブラックホールについて研究を行った。ブレーン宇宙モデルの下でブラックホールを具体的に構成してみせようとする試みがこれまでにも多々あったが、今のところ厳密解としての構成は特殊な場合を除いて成功していない。また、静的ブラックホール解の存在を否定する議論もAdS/CFT予想にもとづいてなされている。このような状況で、私は数値的手法を用いてこの問題に取り組み、具体的な解の構成に成功し、そのブラックホール-局在化ブラックホールと命名-の諸性質について研究をすすめた。ブラックホール熱力学の観点からは、このブラックホールがある温度で連続的な転移を起こすことを見出した。また、時空に特異点がない事、熱力学量に特異な振る舞いが現れない事から、このブラックホールが物理的な解であり、おそらくは一意的な解を表していることを主張した。 (2)カルーザ・クライン ブラックホール (1)の手法を発展.応用させ、カルーザ・クライン(コンパクト化)理論におけるブラックホール真空解の構成を行った。このブラックホールはブラックストリングの(グレゴリ・ラフラメ)不安定性の最終状態として期待され、近年の研究にともなって注目されるようになった。そこで私は共同研究者とともに、具体的な数値解の構成を行い、このブラックホールがどのようにしてブラックストリングへと移りかわっていくか、という事について研究を進めた。その結果、ブラックホール/ブラックストリング遷移について疑問を投げかける否定的な結論を得た。具体的には熱力学量の不一致等である。また一方で、ブラックホールの存在によって、一旦コンパクト化された時空がほどけてしまう、デコンパクト化が生じる事を発見した。
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