腸管ポリープ形成におけるアラキドン酸代謝経路の役割の解析
Project/Area Number |
02J01831
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
園下 将大 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | adenomatous polyposis coli / familial adenomatous polyposis / cyclooxygenase / prostaglandin / polyp / fibroblast / stromal cells / endothelial cells / Colonic Polyposis / Familial Adenomatous Polyposis / Arachidonic Acid / Prostaglandin / Cyclooxygenase / microsomal PGE_2 synthase / Stromal cell / Cyclooxygenase-2 / Colon Cancer / 線維芽細胞 / 血管内皮細胞 |
Research Abstract |
私はこれまでに、腸ポリープの形成にはシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)により産生されるプロスタグランジンE_2(PGE_2)が極めて重要であることを明らかにした。しかし依然としてポリープ形成時におけるCOX-2誘導のメカニズムが不明であることから、平成16年度はその解明を試みた。 近年、培養細胞の実験より、細胞を酸素分庄が低い低酸素状態(hypoxia)に置くとCOX-2の発現量が上昇することが明らかになり注目されている。腫瘍内では血管による酸素供給が不十分な領域があると考えられることから、管腔側の間質細胞の存在する領域では低酸素状態によってCOX-2が誘導されると仮定した。そこでポリープ内における酸素供給状態を、低酸素状態において還元され細胞内タンパク質に非特異的に結合するpimonidazoleをApc^<Δ716>マウス腹腔より投与し、還元型pimonidazoleに対する抗体で免疫組織染色を行なうことで調べた。その結果、COX-2が誘導されている領域では低酸素状態にはなっていないことが分かった。低酸素状態になっていたのは腫瘍上皮細胞が密集している領域であることが分かったが、良性腫瘍中の低酸素状態を調べた報告はこれまでになく、新規である。他にCOX-2を培養細胞で誘導することが知られているのはインターロイキン(IL-)1βであることより、このmRNA発現量を検討した。RT-PCR方による解析の結果、ポリープ中では正常大腸粘膜に比べてIL-1βmRNA発現量が約4倍に上昇していることが分かった。 以上の結果より、Apc^<Δ716>マウスのポリープにおいてCOX-2を誘導しているのは低酸素状態ではなく、IL-1β等のサイトカインであることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)