反芻動物における脂肪細胞由来レプチンの生理学的研究
Project/Area Number |
02J02201
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
徳田 智美 島根大学, 生物資源科学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | レプチン / 反芻動物 / 体脂肪 / 肥育 |
Research Abstract |
反芻動物における単胃動物型栄養が血漿中レプチン濃度へ及ぼす影響 反芻動物は特殊な消化様式を持ち、離乳前の子メンヨウはヒトやげっ歯類などの単胃動物と同様に摂取したミルクは直接第4胃(真胃)に運ばれ消化されるが、離乳後固形飼料を摂取するようになると反芻胃が発達し、摂取した飼料は第一胃(反芻胃)に運ばれ、微生物によって分解および発酵され、消化される。この単胃動物型栄養から複胃動物型栄養への転換によつて、血中のグルコースやインスリンにおいてもその分泌パターンに変化が見られる。レプチンは主に脂肪細胞から分泌されるホルモンで、これまでの研究から血中のレプチン濃度は体脂肪率と正の相関を持ち、体脂肪量が血中のレプチン濃度を決める主な要因となっている。しかし、血中のレプチン濃度は血中のインスリンやグルコースなどの血中ホルモンや代謝性物質とも関連を持つことが明らかとなっており、消化吸収様式の違いが血中のレプチン濃度にも大きく影響を及ぼすと考えられる。本研究では、成メンヨウを用い、ボトルフィーディング法により、代用乳を直接真胃へ流入させ単胃動物型栄養のメンヨウを作ることにより、単胃動物型栄養と複胃動物型栄養での消化様式の違いによる血中レプチン濃度について検討した。 通常の反芻動物型栄養と比べて単胃動物型栄養を行うと、血漿中インスリンおよびグルコース濃度は上昇し、同様に血漿中レプチン濃度も上昇した。通常、反芻動物は飼料摂取後の血漿中インスリンやグルコース濃度の上昇は認められないが、真胃へ直接飼料を流入させると(単胃動物型栄養)、単胃動物と同様に飼料摂取後急激な上昇が認められた。しかし、血漿中レプチン濃度は単胃動物型栄養を行っても飼料摂取後の濃度変化は認められなかった。本実験から反芻動物型栄養から単胃動物型栄養への転換は、血漿中レプチン濃度に影響することが明らかとなり、反芻動物の離乳が血漿中レプチン濃度に影響する可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)