Project/Area Number |
02J02517
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
安藤 弘宗 岐阜大学, 生命科学総合実験センター, 助手
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 糖鎖合成 / シアル酸 / 固相合成 / グリコシル化反応 / シアロ糖鎖 |
Research Abstract |
当初の研究計画に準拠して、研究初年度では糖鎖固相合成法に適したシアル酸糖残基ユニットの高効率的導入法の検討を行った。固相反応を用いる糖鎖合成では、固相担体に固定化された糖鎖基質の反応性が著しく低下し、固相合成の全体としての効率を減ずる原因となる場合が多い。従って、比較的基質の反応性が高く発揮される液相環境で用いられてきた糖ユニットを固相環境に適した形へと変形する必要がある。そこで初年度では、特に最も反応性の低いシアル酸供与体の反応性改善に着手した。この結果、従来型で汎用されたシアル酸5位アセトアミド基を他の官能基へと変換すると、供与体の反応性に影響することが明らかとなった。例えば、トリフルオロアセトアミド基、ジアセチルイミド基、トリクロロエトキシカーバメイト(NTroc)基への変換は反応性を向上させ、その中でもNTrocが最も反応性を上昇させることを発見した。 本年度上半期では、上記の発見を受け、前年度からの新規のNTocシアル酸供与体の反応性の検証実験を継続し、また供与体糖鎖合成における汎用性を検討した。この結果、新規シアル酸ユニットは、既知のシアル酸供与体と比して卓抜した反応性と汎用性を有することを証明することができ、この知見を速報として論文発表した。続いて、この新規シアル酸ユニットを合成ブロック構築に利用し、その合成ブロックを用いる複雑なオリゴ糖鎖の合成に着手している。現段階では、NTrocシアル酸を種々の類緑体(5-NH_2,5-NHGc,5-NHAc,8-OSO_3H,1,5-Lactam)へと変換する方法を開発し、多種のシアル酸含有合成ブロックを効果的に構築することが可能となった。また、合成が難易とされる8-OMe体の合成法も合わせて確立することが出来た。 また、下半期では、さらN-Trocシアル酸供与体の応用性を拡大する目的で、シアル酸のα(2-4)及びα(2-8)結合型二量体の化学合成に応用し、各種新規シアル酸二量体合成法を確立するにいたった。
|