ヴェトナム窯業村の陶磁器の変遷と社会変容-考古学的、民族学的方法論による研究-
Project/Area Number |
02J02977
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
考古学(含先史学)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西村 範子 (西野 範子) 金沢大学, 大学院・社会環境科学研究科, 特別研究員DC1
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ベトナム(ヴェトナム) / 陶磁器の分類と編年 / 窯業 / 紅河デルタ / 重ね焼き技法 / バイハムゾン、キムラン村 / タンロン王城遺跡 / 天長府 / ヴェトナム(ベトナム) / バイハムゾン・キムラン遺跡 / フーラン窯業村 / 手工業村 / 陶磁器の編年 / 生業の変遷 / 紅河 / 提外地 / 民族考古学 / 生産技術 / 陶器編年 / 生産システム / 行商 / フーラン村 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に発掘調査を行ったヴェトナム、ハノイ郊外の紅河本流提外地に位置するバイハムゾン・キムラン遺跡出土遺物調査を詳細に行った。陶磁器の分類、編年案作成を中心に行い、5,6世紀から現在までの紅河デルタにおける陶磁器の分類体系を作成した。 紅河デルタで生産された陶磁器は、大きく重ね焼き技法で分類し、さらにその詳細を高台部の製作技法によって細分した。重ね焼き技法は主に、星状釉掻き、貝殻、白色土、目土、トチン(平型、丸型、皿型に分けられる)、輪状釉掻き、直接重ね焼き、一点焼成、最上部に載せるものに分けられる。これによって、ヴェトナムの北属時代から現代までの少なくとも100年単位での遺物の年代観が明らかとなった。 14世紀には、キムラン村で海外輸出向けの高級陶磁器が生産されていたことを明らかにした。14世紀の陶磁器の生産が確認されているタンロン王城遺跡、13,14世紀に政権を握っていた陳氏の故地天長府の製品と比較しても、キムラン村出土陶磁器の質は高く、当時のキムラン村が陶磁器生産においても重要な地位を占めていたことが明らかとなった。当時の中心であるタンロン王城に近隣である有利な点を生かして、陶磁器生産で成功したと考えられる。 前々年度に調査を行ったフーラン窯業村(バックニン省クエヴォー県に所属)の1930年から2003年までの窯業村の変遷をまとめ、同省における他の生業を行う村落に対する研究との比較をしながら、フーラン村の村落の特質を提示し、論文にまとめた。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)