Project/Area Number |
02J03487
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
教育・社会系心理学
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
内藤 まゆみ お茶の水女子大学, 文教育学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 抑うつ / 情報処理様式 / 合理的処理 / インターネット / 認知行動療法 / メタ分析 / 効果サイズ / 量的分析 / 合理的思考 / 治療技法 / 情報選択 / ネガティブな認知 / PAC分析 / 社会的実験 / 因果関係 / 認知の歪み / 推論の誤り / ネガティブライフイベント |
Research Abstract |
研究の目的 前々年度の研究によって合理的処理は抑うつの低減因であることが示された。これより、合理的処理の促進を日指す抑うつ治療は有用性が高いと考えられる。前年度の研究では、テキスト講読によってその促進を目指したが、十分な治療効果を見出せなかった。そこで、本研究ではインターネットを介した療法に着目し、その効果を先行研究のメタ分析によって検討した。 方法 文献データベース(PsychLit, MEDLINE, EBSCO,国立国会図書館蔵書検索システム)を使用し、論文検索を行った。検索期間は、インターネットに心理療法が登場した1995年から現在までであった。検索語は、インターネット関連用語(「Internet」「online」「web」「telecommunication」)と治療関連用語(「therapy」「treatment」「counseling」「mental health」)の掛け合わせとした。その結果、26論文が該当した。このうち、レビュー論文や展望など量的分析を含んでいないもの、あるいは従属変数として抑うつを測定していないものは除かれた。最終的に3論文が分析の対象とされた。 結果と考察 Mullen(2000)に従って、各論文で報告された統計量を効果サイズの推定値dに変換し、それらの統合を行った。その結果、統合された効果サイズは有意であった(d=1.07,p<.001)。これは、インターネットを介した治療を受けた群は、統制群よりも、抑うつが低減することを示すものであった。この結果は、インターネット治療によって合理的処理が促され、さらに抑うつが低減したために得られたと考えられる。現在、心の問題へのインターネット導入には賛否両論がある。本研究はその議論に肯定的知見を提供するものであり、見解の統一に貢献するものとして位置づけることができよう。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)