Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
1.HemAT-Bs蛋白質は、枯草菌の酸素への走化性制御系において、酸素センサーとして機能する情報伝達蛋白質である。本研究代表者らは、共鳴ラマン分光法により酸素結合型HemAT蛋白質の研究をし、酸素感知機構に重要な役割を果たすアミノ酸残基および蛋白質構造変化に関する知見を得た。(Ohta et al. J.Am.Chem.Soc. 2004, 0hta et al. Inorg.Chem. 2005, Aono et al. Method.Enzymol. 2004) 2.sGC蛋白質は生体内において一酸化窒素のセンサーとして機能している。しかしながら、sGCはYC-1分子の存在下では一酸化炭素を感知して酵素活性を一酸化窒素結合体程度にまで増大させることが知られている。本研究代表者らは、その一酸化炭素結合型活性酵素について共鳴ラマン分光法による研究を行い、酵素活性化に重要なヘム近傍の構造変化について知見を得た。(Pal et al. J.Inorg.Biochem. 2004) 3.シトクロムc酸化酵素はヘム-銅活性中心を含み、酸素分子を還元する触媒過程においてプロトンおよび電子移動を引き起こし、ATP合成酵素によるATP合成の駆動力を与えることが知られている。酸素などのリガンド結合がこの酵素反応を制御することから、ヘム-銅2核活性中心のリガンド結合メカニズムの理解は重要な課題である。本研究代表者らは、高度高熱菌由来ba3シトクロム酸化酵素の一酸化炭素の結合機構について共鳴ラマン分光法により解析し、プロトンポンプにおいて重要な役割を果たすと考えられるヘム近傍の構造変化を明らかにし、(Ohta et al. J.Phys.Chem.B 2004)さらに共鳴ラマン分光法を用いた研究としては初めて銅-一酸化炭素の伸縮振動の観測に成功した。(Pinakoulaki et al. J.Biol.Chem. 2004)この発見により、これまで未知であった銅活性中心の構造に関して知見が得られる可能性を生み出した。
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