神経細胞における樹状突起へのmRNA輸送機構とタンパクメチル化に関する研究
Project/Area Number |
02J05020
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 信吾 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | タンパクメチル化 / PRMT / GAP43mRNA / NGF / PC12細胞 / RNA binding protein / RGG repeat / 樹状突起 / mRNA局在化 / HuD / GAP43 mRNA |
Research Abstract |
神経細胞の突起伸展は、発生段階における神経回路形成や難治性の神経疾患における神経回路再形成に非常に重要である。最近、タンパクメチル化の阻害剤により突起伸展効果が抑制されることが報告され、さらに神経細胞のRNA結合蛋白質は多くのアルギニン残基においてメチル化を受けていることから、RNA結合蛋白質のメチル化をキーとして突起伸展の分子機序の解明を目指した。 昨年度までの検討から、PRMT3と相互作用するRNA結合タンパク質として見いだされたHuDについて、まず分化誘導刺激によりメチル化を受けるか否かについて検討した。PC12細胞にNGFを添加し、経時的にHuDのアルギニン残基メチル化について検討を加えたところ、24時間をピークとする一過性のHuDのメチル化が観察された。そこで、メチル化を受けるアルギニン残基の同定を行った。するとHingeと呼ばれるRNA認識領域の間の領域にあるアルギニン残基をリジン残基に置換した変異体ではHuDのメチル化が有意に抑制された。 また、メチル化の基質配列でありターゲット配列であるRGGリピート配列を強制発現させ、内因性のメチル基転移反応を阻害した。するとNGF刺激によるPC12細胞の突起伸展が観察されず、HuDのメチル化も起きていなかった。そこで、HuDのメチル化の有無が、結合するRNAの安定性に影響するのか検討するためにHuDで免疫沈降し、RT-PCRをおこなった。アルギニン残基のメチル化が抑制されると、HuDに結合することが知られているGAP43mRNAの半減期の減少傾向が観察された。以上の結果からRNA結合蛋白質HuDがメチル化されGAP43mRNAが安定化されることが、神経突起伸展の正の制御に必須であることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)