Project/Area Number |
02J05103
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂下 健 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 標準理論の検証 / 小林・益川行列 / 中性K中間子の稀崩壊 / CP非保存 / 中性K中間子 / データ収集システムの改善 / 本実験開始 / K中間子の再構築 / エンジニアリングラン / 検出器とK_Lビームの理解 |
Research Abstract |
研究目的は、標準理論の中でCP対称性の破れの大きさを示すCKM行列のパラメータηを測定し、またその結果から標準理論の検証を行う事である。高エネルギー加速器研究機構で行われているE391a実験においてK_L→π^0νν^^-崩壊の探索をおこなった。K_L→π^0νν^^-崩壊の分岐比はηの二乗に比例しており、この分岐比を測定することでηを直接測定する事ができる。標準理論では、K_L→π^0ννの分岐比が約3×10^<-11>と計算されている。実験ではπ^0→ννからの2つの光子をカロリーメータで測定し他に1つも粒子がないことを要求してK_L→π^0νν^^-崩壊を同定する。 K_L→π^0νν^^-崩壊に対して、分岐比が約10^<-3>と大きいK_L→2π^0崩壊で終状態の4つの光子の内2つ見失う事象は背景事象となる。実験では、K_Lの崩壊領域の全立体角を検出器で覆い光子を見失う事を防ぐように工夫した。 今年度はデータ収集を7月まで行い、その後データ解析を行った。 まず、K_L→3π^0崩壊(分岐比は約20%)を用いて予想された数のK_Lが飛んできているか、カロリメータで光子のエネルギーと位置が正しく測られているか等を確認した。K_Lの数や崩壊点の分布などは、モンテカルロシミュレーションの結果と比較し正しく理解できている事を確認した。またアクシデンタルヒットの寄与をデータで見積もり、その寄与をシミュレーションで考慮する事で、カロリメータや他の光子検出器の動作を理解してきた。 解析では背景事象を見積もるために、光子を見失う事象を理解する事が重要になる。私は、光子を見失う事象を正しく理解しているかを調べるために、独自の手法を用いて解析を行った。例えば、K_L→2π^0に対してK_L→3π^0で2つ光子を見失うと背景事象となる。この2つの事象を詳しく研究することで光子を見失う原因を理解した。 これらの結果は、2004年秋の学会と2005年春の学会で発表を行った。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)