Project/Area Number |
02J05297
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大関 淳一郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | セントロメア / 染色体 / 人工染色体 / クロマチン / アルフォイド / アルファイド |
Research Abstract |
セントロメアは、高等真核生物がもつ遺伝情報(染色体)の分配、維持に必須な機能構造である。このセントロメアの形成に必須であるCENP-A蛋白質が、ヒトセントロメアDNA上に新規集合するためには、CENP-B蛋白質が結合するDNA配列、CENP-B box配列が重要である。しかし、CENP-B、CENP-Aの両蛋白質間には、直接の相互作用は見いだされていない。そこで昨年度は、CENP-B蛋白質と直接相互作用する因子の探索を行い、新規の遺伝子(CENP-B Associated Protein 1;CBAP1)を獲得、このCBAP1蛋白質の一部をマウスに免疫した。 今年度はまず、昨年度に得られたマウス個体、および新規に免疫を行った数匹の個体から、抗CBAP1抗体のみを産生する細胞株を、約数十株単離した。さらに、これらの株のうちでも、より抗体価の高い抗体を産生するものを選び、この抗体を用いて免疫沈降法を行ったところ、細胞抽出液中に含まれるCBAP1蛋白質のほぼ95%を、特異的に回収することができた。そこで現在、CBAP1複合体の回収、精製方法について、この抗体を用いて具体的な条件検討を行っている。 一方、複合体の精製とは別の視点からも、CBAP1とCENP-A蛋白質との関連について検討を行っている。具体的には、RNS干渉と呼ばれる手法を用いて、細胞内のCBAP1蛋白質の発現量を本来の約15%まで低下させた。その結果、CBAP1蛋白質量の低下に伴って、本来共局在するはずの、CENP-A蛋白質とCENP-B蛋白質が、共局在を示さなくなることを発見した。この結果は、CBAP1とCENP-A,CENP-B蛋白質の集合の間に直接、もしくは間接的なつながりが存在するという、当初の作業仮説を支持する、予備的ではあるが有力な根拠となるものであった。
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