イオン輸送体における機能部位の改変と耐塩性植物への応用
Project/Area Number |
02J05504
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
生物資源科学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 靖浩 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | トランスポーター / ナトリウムイオン / カリウムイオン / 植物 / 耐塩性 / 機能改変 / 構造 / 機能 |
Research Abstract |
イオン輸送体は、膜を介した情報伝達や物質の輸送など生命活動を維持していくうえで非常に重要な機能を担っている。本研究では、HKT1系タンパク質構造と機能の相関及び、植物のナトリウム、カリウム吸収機構について解明することで、耐塩性植物の知見を得ることを目的としている。申請者が決定したシロイヌナズナ由来の高親和性Na^+/K^+トランスポーター(AtHKT1)の膜貫通構造モデルから、進化上の起点となる他のK^+チャネルに比べ、細胞内に露出する末端部分の長さが異なっていた。そこで、AtHKT1の両末端にGFPやFLAGタグを導入し、AtHKT1のイオン取り込み活性への影響を検証した。また、イオンとの相互作用が関与すると思われる膜貫通領域内に存在する電荷を持ったアミノ酸を部位特異的変異によって別のアミノ酸に置換し、イオン輸送活性に影響を及ぼすかを検証した。その結果、アフリカツメガエル卵母細胞を用いた電気生理学的手法による解析では、このトランスポーターの8つの膜貫通領域は、イオン透過孔を軸に半時計回りに配置され、この構造を維持するために膜の両末端部位が関与していることが明らかとなった。また、イオン輸送活性に影響を及ぼすアミノ酸を同定し、そのイオン取込み活性の影響を評価した。K^+輸送活性に影響を及ぼすこのアミノ酸は、膜貫通部位に存在するにも関わらず、電荷を持った性質のアミノ酸であり、この電荷が、イオン透過に影響を及ぼすことを示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)