Project/Area Number |
02J05808
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
木村 勇気 立命館大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ナノ構造 / 微粒子 / 薄膜 / プリソーラーグレイン / 透過型電子顕微鏡 / 赤外吸収 / その場観察 |
Research Abstract |
ナノ領域で見られる特異現象が半導体やナノチューブなども含めて今後のナノ機能性物質創製のキーポイントになる。そこで、昨年度研究費にて購入した動的観察画像処理装置を活用し、我々の研究室に設置されている高分解能電子顕微鏡とを結びつけることで、ナノ粒子の動的挙動をシステマティックに明らかにしてきた。ここでの成果は、物性分野から天文分野に広く展開され、研究費を使用して国内外問わず、種々の分野(Astrophysics of Dust Symposium、惑星科学会、結晶成長学会、日本物理学会、月・惑星シンポジウム、微粒子プラズマ研究会、天文学会(3月23日発表予定))で公表した。 動的観察画像処理装置を活用する事で、様々な元素を含んだカーボン薄膜における触媒効果の特異性、及び高温度領域における動的現象を原子オーダーで明らかにした。特にシリコンを含んだカーボン膜においてはナノダイヤモンドが優先的に生成する事を見出し、Journal of Crystal Growthに論文として発表した。また、チタンを含んだカーボン膜においては、真空加熱によりナノチューブが生成する事を電子顕微鏡中加熱による直接観察から明らかとした。さらに、触媒として鉄やコバルトといった遷移金属を用いる事で、カーボン膜中からカルビン、グラファイト、炭化物が加熱温度を調節する事により選択的に生成できることを見出した。これらの結果は論文としてまとめ、現在投稿中である。本研究は、元素を選ぶ事でカーボンの持つ多系をコントロール出来る画期的な成果といえる。 また、宇宙塵として注目を集めているSi、Ti、Zrの炭化物を作成し、構造と赤外吸収を結びつけた手法を用いることで惑星科学の観測の分野とも連携して研究を展開した。研究費を活用して5月にアメリカのデンバーで開かれたダストに関する国際会議に出席し、成果の公表を行なうとともに、論文としてまとめ、Monthly Notices、A&Aに掲載された。また、TiCグレインに関する研究の発展的内容がApJ Supplement Seriesに掲載の運びとなった。 今年度の成果として、投稿論文20編が発表された。
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