遺伝子導入による増殖制御可能な高分化肝実質株化細胞の樹立
Project/Area Number |
02J05867
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
白羽 英則 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 癌遺伝子 / 肝臓 / 再生医学 / 発現制御 / 老化 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
各種遺伝子(主に癌遺伝子)を培養細胞に導入し発現をコンディショナルに制御することにより、増殖及び分化を制御することを目的としている。既に昨年度に導入用にクローニングを済ませている遺伝子とその発現プラスミドの構築を終了するとともに、新たな遺伝子のクローニングと発現ベクターの構築を行なった。更に研究の進行により、細胞の増殖を抑制する因子を新たに決定し、それらの遺伝子をコンディショナルにノックアウトすることにより増殖を制御することを目的として研究を遂行した。肝細胞癌cell lineを用いた検討から、胃癌の癌抑制遺伝子として近年度同定されたRUNX3遺伝子を細胞内に導入することにより細胞増殖能を検討した。また、肝細胞癌の予後に関与するDCP(Des-gamma-carboxyl-prothrombin)が、Metを介して肝細胞の増殖を亢進(Journal of Biological Chemistry投稿予定)させることを明らかにした。この研究の中で、肝細胞の増殖を制御する一つの因子として、DCPの産生を制御することに意義があると考えた。更に、DCPの産生にはGGCX遺伝子の発現が関係していることを明らかにした。GGCX遺伝子のクローニングも終了し、デキサメタゾンによる発現制御可能なMMTVpを有するベクターに組み込んだ。GGCX遺伝子の細胞への導入は、細胞増殖を抑制することも判明した。これらの検討結果を元に、今まで細胞への導入および発現制御を予定していたEGFR,c-Met,MEK,hTRTに加えて、RUNX3およびGGCXの発現を制御することとした。これらの遺伝子は、クローニングを終了し、更にこれらはMMTVpを有するベクターにサブクローニングにより組み込み発現プラスミドを構築した。更に蛋白の精製、発現の指標とするためにポリヒスチジンTagを付加した。RUNX3は抗体がないため、in situ hybridizationによる検出系を確立した。これらの遺伝子は発現を抑制することにより細胞増殖が亢進することが上記の検討により明らかになっているため、RNA干渉の技術を用いて細胞内で発現をノックアウトすることを計画し施行中である。RUNX3およびGGCXの遺伝子発現をノックアウトすることを目的としたターゲット配列を各々5'-AAGGCACCTCGGAACTTTCAA,5'-AACACTACAGAGCTTGCACTGとしてステムループ型のRNAi発現ベクターを構築した。発現ベクターはPLC,HLE,Hu-7の肝細胞癌cell lineを用いて、RUNX3およびGGCXの発現を抑制可能であるかどうかの検討を行っている。この検討の後に、テトラサイクリンにより遺伝子発現抑制を制御可能なsiRNA発現ベクター(pSUPERIOR)に組み込む予定である。特別研究員を中途辞退させていただいたため、当該科学研究費での研究遂行は中断するが、今後も継続して本研究を完結させたいと考えています。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)