Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
心配(worry)には,日常的な問題を解決しようとする能動性と,制御困難性が共存している.これまでの研究で,問題解決のための思考を持続させるようなメタ認知が心配を強める一方,問題と距離をおく方略は心配を緩和することが分かった.平成15年度は,これらの変数が心配に影響する過程に関する包括的な因果モデルの構築を行った. 1.質問紙調査と因果モデルの構築 学生ボランティアを対象に,質問紙調査を行い,そのデータをもとに因果モデルの構築を行った. (1)思考の持続モデルに関する研究書を刊行した(風間書房). (2)心配に関する信念の役割を強調する先行理論と,思考の持続を重視する本研究との統合モデルを提示した(11th Biennial Meeting of the International Society for the Study of Individual Differences,審査中1本) (3)上記のような心配の病理プロセスに,問題と距離をおく方略がどのように影響するのか,に関する因果モデルを構築した(Personality and Individual Differences, in press). (4)上記(1)〜(3)の成果に関して講演を行った(日本心理学会第67回大会). (5)問題と距離をおく方略の分類および性格特性との関連に関する検討を行った(審査中1本). 2.理論的研究 (1)認知行動理論に関する概説論文を執筆した(誠信書房,印刷中). (2)パーソナリティ特性論に関するシンポジウムで臨床心理学との接点について話題提供を行った(日本心理学会第67回大会). (3)強迫性障害への認知的アプローチに関するシンポジウムを企画・開催した(日本心理学会第67回大会).また,強迫性障害のメカニズムに関する質問紙調査に着手した.
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