機能性化学モデルを用いたP450活性中間体の動的解析
Project/Area Number |
02J07257
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 紀行 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ヘム-チオレート / P450 / 酸素活性化 / 酸化反応 / 酸化活性種 |
Research Abstract |
筆者は、シトクロムP450の活性中心モデルであるSR錯体の様々な誘導体をデザイン・合成し、錯体の構造や物性、酸化活性等への効果を検討し、さらにはP450の強力な酸化活性の本体である活性種の構造を明らかにすることを目的として研究を行ってきた。 シトクロムP450による酸化反応は、従来compound Iと呼ばれる高原子価錯体を中間体とする反応機構が広く受け入れられてきたが、最近になって、この定説に疑問がもたれるようになってきた。そこで本研究では、触媒的酸化反応を行いうる唯一のP450化学モデルであるSRを用いて、酸化反応中に生成する複数の中間体と基質との相互作用を考慮した動的な反応解析を行い、その反応を詳細に解析することによって実際に酸化反応に関わる活性種の構造を明らかにすることを当研究の目的とした。 先年、筆者は主にアルカン・アルケン競争的酸化反応を指標とし、この反応解析を行ったが、本年はより一般的な反応について解析を行い、様々なタイプの酸化反応における各中間体の寄与を見積もった。C-H結合エネルギーが異なる様々なアルカンの競争的酸化反応には、Hラジカル引き抜きに関わる活性種の特性が現れる。また、その重水素同位体効果も反応機構の重要な指標となりうる。これらの得られた知見を合わせ、より一般的な酸化反応に関わる活性中間体を明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)