ミトコンドリアゲノム分析に基づく下位条鰭類高次系統の解明
Project/Area Number |
02J07304
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 潤 東京大学, 海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 分子系統 / 条鰭類 / ミトコンドリアゲノム / 古代魚 / 大系統 / 進化 / 分岐年代推定 |
Research Abstract |
ミトコンドリアゲノム全塩基配列分析を用いてコモロとインドネシア・シーラカンスの分岐年代を推定した. 1998年にインドネシア・スラウェシ島沖で採集されたシーラカンス,Latimeria menadoensisのミトコンドリアゲノム全塩基配列を決定し,これまでの研究で蓄積してきた下位条鰭類のデータと合わせて,シーラカンス2種の分岐年代推定解析を行った.コモロとインドネシアのシーラカンスは鱗表面の色彩が異なる以外,形態的変異が見受けられないものの,本研究では少なくとも2種が3千5百万年前に分岐することが明らかになった.2種の種分化のシナリオとして,インド亜大陸が北上し、ユーラシア大陸と衝突したことで、それまでインド洋全域に生息していたとされるシーラカンスが地理的に分断されたという仮説が,スミソニアン博物館のスプリンガー博士によって提唱されている.本研究は,スプリンガー博士の仮説を支持する結果となった. 本研究は,この3年間の総括ともなる結果を残すに至った.すなわち,シーラカンスだけでなく下位条鰭類の系統関係を明確にし,その時間軸設定を行うことで,最終形とも言うべき「下位条鰭類の時間軸付き系統樹」を提示した.これらの成果は脊椎動物最大の分類群である条鰭類の進化の道筋を示す極めて重要なもので,今後発展するであろう脊椎動物ゲノム進化の研究に,必要不可欠な情報をもたらす.
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)