酸素-15標識PETトレーサーの創製〜超高速ラジカルヒドロキシル化反応の開発
Project/Area Number |
02J07486
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
|
Research Institution | Kyoto University (2003) The University of Tokyo (2002) |
Principal Investigator |
依光 英樹 京都大学, 工学研究科, 助手
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 陽電子放出断層撮像法 / 酸素-15 / 2-デオキシグルコース / ラジカル反応 / 酸素化反応 / 標識 / ガン / 放射性薬剤 / ヒドロキシ化反応 / トレーサー / PET |
Research Abstract |
前年度に達成した超高速ラジカルヒドロキシ化反応を利用して、今年度初頭に酸素-15標識2-deoxy-D-glucose ([^<15>O]DG)を用いたラットのPET測定に成功した.しかしながら得られた放射性[^<15>O]DGの量はラットなどの小型哺乳類の画像化には十分であったものの、サルのような大型哺乳類の画像化には不十分であった.そこで反応装置の大型化と更なる放射能量の向上を目指し、検討を続けた. 放射能量を増大させるためには,(1)反応収率の向上,(2)反応時間および精製時間の短縮が検討課題であった.(1)に関しては単純に反応スケールを2倍に増大させる事により70%の酸素取込み収率を達成することができた.(2)については精製方法としてシリカゲルによる糖の固相抽出を検討した.その結果Sep-Pak Vac Silicaを用いた糖の固相抽出と引き続きSep-Pak Plus C18を用いたスズ及びリン化合物の除去を素早く行うことで、反応終了より1分で放射性[^<15>O]DGを得ることができた.本精製法は従来の液-液抽出と比べ手間がいらず,要する時間も著しく短縮されており、現在考えられるベストの方法である. この条件をもとにサル脳の画像化を検討したところ、投与開始より15分間のPETスキャンが可能であった.本画像化は大型ほ乳類を酸素-15標識糖で画像化した世界初の例である.得られた画像は血流と代謝の分離が不十分であったものの脳への[^<15>O]DGの蓄積を観察することができた.現在、担癌サルや担癌ラットの画像化について検討中であり、本手法が病巣部の画像化に適用できるであろう.現在投稿論文を鋭意作成中である.公表されれば世界のPET研究者のみならず医師や物理学者に対しても多大な影響を与えるものと確信している.
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)