Project/Area Number |
02J07965
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平谷 伊智朗 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 転写制御 / Xlim-1 / Ldb1 / XRnf12 / オーガナイザー / RLIM / アフリカツメガエル / LIMホメオドメイン蛋白質 / ユビキチン / プロテアソーム |
Research Abstract |
初期発生過程における転写制御機構を探る目的でツメガエルのオーガナイザーに特異的に発現する転写因子Xlim-1の制御因子Ldb1の分解制御因子XRnf12/RLIMの機能解析をさらに推し進めた。まず2次軸形成の実験系を用いてXlim-1/Ldb1 4量体形成を支持するデータを得た。過剰発現実験によるオーガナイザー遺伝子の発現変化を調べた所、Ldb1或いはXRnf12の単独過剰発現によって特定の遺伝子群が発現抑制されたがLdb1とXRnf12の共発現により発現抑制は全て解除され、Xlim-1の標的遺伝子は全てLdb1とXRnf12両方によって発現抑制された。以上の結果は「XRnf12がXlim-1未結合のLdb1の選択的分解を引き起こし、このことがXlim-1とLdb1の量比を適切に保ちXlim-1/Ldb1 4量体による正常な転写制御を保証している」との結論を強く支持した。一方、発生過程における時期特異的転写制御においてXlim-1、Ldb1のような個々の転写因子の域を超えたメカニズムの存在を強く意識するに至り、細胞周期と遺伝子発現の接点が鍵になると考え「DNA複製時期と遺伝子発現の相関」という現象に注目した。「遺伝子発現の変化」に先行して「DNA複製時期」が変化するという仮説を立て本年度半ばより米国ニューヨーク州立大学David Gilbert研究室に出向き、この仮説を検証する実験系の立ち上げにとりかかった。現在までの所、ES細胞の神経分化の系を用いてこの実験系を確立し遺伝子発現変化に伴うDNA複製時期の変化を直接観察することに初めて成功した。複製時期変化は低GC含量遺伝子において高確率で観察され、ゲノムの全遺伝子の3割以上が発生過程においてDNA複製時期制御を受けていると推測され、オーガナイザーの分子基盤のみならず初期発生過程における転写制御全般の根幹に迫れると考えている。
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