Project/Area Number |
02J08213
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
合田 義弘 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 第一原理計算 / 密度汎関数法 / 表面電子物性 / 電気特性 / ナノ構造 / 電界電子放出 / シリコン / 分子エレクトロニクス / 半無限電極 |
Research Abstract |
電界及び電気伝導に関する物理現象は、エレクトロニクスと直接結び付いているという意味で極めて重要であり、ナノテクノロジーのブレイクスルーを目指して盛んに基礎研究が行われている。なかでも強電界を印加した表面から電子がトンネル効果により真空へ放出される現象である電界電子放出は、フラットパネルディスプレイ等への応用として工学的に重要であるばかりでなく、電界に対する固体表面の応答として基礎的にも非常に興味深い現象である。前年度では、水素終端シリコン表面からの電界電子放出の理論解析を行いその複雑な電子放出のメカニズムを明らかにした。 本年度では、表面吸着原子構造の放出特性への影響を散乱状態をあらわに考慮しつつ密度汎関数法に基づき非経験的に理論解析した。吸着構造としてはSi(100)表面上のアルミニウムを例にとり、様々な吸着構造の放出特性への影響を解析した。その結果、アルミニウム吸着Si(100)表面の放出特性は清浄Si(100)表面および清浄Al(100)表面のいずれよりもよい事がわかった。また、放出特性を記述する指針として表面上の局所ポテンシャル障壁の最小値に着目することが有効である事もわかった。さらに、アルミニウム吸着Si(100)表面の電子放出のメカニズムとしてアルミニウムから基盤シリコン原子への電子移動が重要な役割を果たしていることが明らかになった。 さらに、本年度では米国Vanderbilt大学において、分子によるナノ接合構造の電気伝導特性の理論解析を行った。電極との相互作用の大きいチオール接合では分子を帯電させるのは困難であることがわかった。さらに、電極と分子の相互作用を変化させる事により、分子を線形的に帯電させることも、電子一個単位で離散的に帯電させることもできることを明らかにした。 (研究期間:平成15年5月〜平成16年3月)
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