X線によるmissing baryon(銀河間高温物質)探査
Project/Area Number |
02J08243
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency (2003) The University of Tokyo (2002) |
Principal Investigator |
大島 泰 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(宇宙研), 高エネルギー天文学研究系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 銀河 / 銀河間高温物質 / 化学進化 / マイクロカロリメータ / X線 / 銀河間物質 / 銀河団間物質 / 高温ガス / 銀河風 |
Research Abstract |
研究目的の銀河・銀河団間物質を探査する上で重要になってくるのは、銀河中の星形成により生成された重元素がどのようにして銀河・銀河団間空間に供給されるかを解明することである。前年度に、近傍銀河の銀河面内の星形成領域における高温ガスのふきだしを発見し、このような銀河面から高温ガスがふきだす機構を明らかにするためには多波長による観測が必要であることを報告した。今年度は、チリのヨーロッパ南天文台にあるSEST電波望遠鏡を用いて、このふきだし口の構造を探った(4月16日-4月30日)。吹きだし口は煙突状になっていることが理論的に予測されている。実際の観測結果からもふきだし口付近を形作る器である分子雲の有無を明らかにでき、その構造が煙突状であるとの予測と矛盾しないことを発見した。このことから、銀河面内で生成した高温ガスに含まれる重元素が煙突状の構造を通ることによって指向性を持ち、効率良く銀河・銀河団間空間に放出され、銀河及び、銀河・銀河団間物質(即ちmissing baryon)の化学進化に影響を与えているというシナリオがより明確になった。 上記と並行して、将来の銀河・銀河団間物質探査に必須の検出器であるTES型X線マイクロカロリメータの改良をさらに進めた。研究目的から要求される多画素化を実現するには、複数画素を効率よく同時に読み出すことのできる信号システムが必要である。今年度は、この信号システムを実現する上でのキーテクノロジーである交流駆動方式による素子の読み出し方法に関する考察を深めることができた。その結果、読み出し回路に要求される性能を明らかにし、改善方法を明確にすることに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)