黄色ブドウ球菌の宿主相互作用因子のカイコ感染モデルを用いた網羅的同定と機能解析
Project/Area Number |
02J08261
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
垣内 力 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | cvfA遺伝子 / カイコ殺傷能力 / KHドメイン / HDドメイン / 部位特異的変異 / 黄色ブドウ球菌 / カイコ感染モデル / A群連鎖球菌 / 細胞外毒素 / 宿生相互作用因子 |
Research Abstract |
カイコ殺傷能力が低下する変異株として同定した黄色ブドウ球菌cvfA遺伝子欠損株では、病原性の制御遺伝子であるagrの転写産物量が低下している。このagrの転写産物量の低下がカイコに対する殺傷能力の低下を導くかを知る目的で、agr遺伝子欠損株のカイコ殺傷能力を検討した。agr遺伝子欠損株を注射したカイコは親株よりも死亡する時期が遅れた。またこの死亡時期はcvfA遺伝子欠損株を注射したカイコが死亡する時期よりも早かった。さらにagr遺伝子とcvfA遺伝子の二重欠損株を注射したカイコが死亡する時期は、agr遺伝子欠損株を注射したカイコが死亡する時期よりも遅れた。このことから、cvfA遺伝子はagr遺伝子依存、及び非依存の両方の経路でカイコ殺傷能力に寄与すると考えられる。 CvfAの機能を予測する目的で、CvfAのアミノ酸配列上に既存のモチーフが存在するかをデータベースを用いて検討した。CvfAのN末端には膜貫通ドメインが一つ存在した。中間領域にはRNA結合活性を持つKHドメイン、及び金属依存リン酸加水分解活性を持つHDドメインが存在した。KHドメイン及びHDドメインがCvfAの機能に重要な役割を持つかを知るために、これらのモチーフの活性に必要だと報告のあるアミノ酸に部位特異的変異を導入した。変異cvfA遺伝子を形質転換したcvfA遺伝子欠損株における溶血毒素及びヌクレアーゼの活性は、正常cvfA遺伝子を導入した株よりも低下していた。さらに変異cvfA遺伝子を形質転換した株のカイコ殺傷能力は、正常cvfA遺伝子を導入した株よりも低下していた。よって、CvfAの機能にKHドメイン及びHDドメインが重要であると考えられる。今後、これらのドメインの標的物質を同定することが重要な課題である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)