最先端ミュオンビームの開発とミュオン基礎物理の研究
Project/Area Number |
02J08522
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮寺 晴夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 粒子分離器 / 検出器 / ミュオン / Dai Omega / ミュオニウム / APD / 熱ミュオニウム / パルスセパレーター / アバランシェフォトダイオード / マルチアノード光電子増倍管 / ミュオニウム励起 / ミュオニウムイオン化 |
Research Abstract |
KEKミュオン科学施設第二実験室に導入した大立体角軸収束超伝導Dai Omegaでは、瞬時強度で世界最高の10^6・^+/sのビーム強度を達成した。本研究では、Dai Omegaに最適化したパルス粒子分離器の開発を行いインストールを行った。この粒子分離器はDai Omegaの高磁場によるMC^3放電を避けるため、ミュオンのパルスと同期し120kVの高圧をパルス的にかける方式を採用している。その結果、Dai OmegaでS/N比(・^+/e^+)で10というクリーンなビームラインを実現することができ、Dai Omegaで・SR物性測定実験が行えるようになった。また本研究では、Dai Omegaを・SR物性測定に応用するための・SR検出装置の開発を行った。この・SR検出装置はDai Omegaの高いビーム強度に対応するため、128組のコインシデンス検出器から構成されており、個々のカウンターは光ファイバーを通してマルチアノード光電子増倍管で読み取る方式となっている。Dai Omegaのビームを用いて、1時間当たり36Mのイベントレートを達成しており、将来のJ-PARCミュオン施設での・SR物性測定装置の基礎となるものである。続いて、Dai Omegaの大強度ミュオンビームを用い・SR検出器を利用し、低エネルギーミュオニウム(Mu:・・^+e^-)の発生実験を行った。高温に加熱したタングステン中にミュオンを入射すると、金属中を熱拡散したミュオンの一部が金属表面に達し、表面でミュオニウムとなって真空中へ蒸発して出てくる。この現象はA.P.MillsらがKEK-MSLにて行った実験で知られていたが、本研究ではミュオニウムのエネルギーがタングステンの温度を中心とするMaxwell分布ではなく、より高いエネルギーであることを発見した。また、本研究では多孔質のタングステンを用いた低エネルギーミュオニウム生成実験を行い、通常のタングステンの3倍ものミュオニウム収量を得ることに成功した。今後、低エネルギーミュオニウムの効率的なイオン化法の開発を行うことで、ミュオンコライダーやニュートリノファクトリーなどのミュオン加速器の理想的なイオン源として利用することが可能となる。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)