Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
反発因子セマフォリンは神経回路形成に重要な役割を果たす。私達はセマフォリンの情報伝達に関与する蛋白質CRMPに注目し、多くの関連シグナル分子の同定と機能解析を行った。その結果、神経回路形成に関連する分子群による新しい情報伝達システムが明らかになりつつある。CRMPは線虫のunc-33の哺乳類相同遺伝子である。unc-33の突然変異は線虫において運動神経の走行異常をおこし、異常行動を起こすが、この事実はunc-33遺伝子ファミリーは神経ガイダンスの重要な分子であることを意味する。CRMPはセマフォリンの細胞内シグナル伝達に関与する分子として想定されているが、その分子メカニズムは不明なところが多い。一方、私たちはCRMPと結合する新規蛋白質CRAM (CRMP Associated Molecule) (CRMP5)を発見している。CRAMはCRMP同様、神経発生過程に特異的に発現するunc-33ファミリーに属する蛋白質である。CRAMは4つのCRMPとは遺伝系統樹的に離れており、CRMPとは異なる機能が推測されていた。今回、我々はCRAMがセマフォリンシグナルを抑制する役割を見出した。さらに興味深いことにはCRAMが成長円錐の形成に必須の役割を果たすことが明らかとなった。
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Mol.Biol.Cell 16(1)
Pages: 32-39