酵母セルファクトリーの創製とバイオ燃料生産への応用
Project/Area Number |
02J09510
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松本 健史 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 酵母 / 細胞表層 / リパーゼ / コンビナトリアル / エタノール耐性 / バイオ燃料 |
Research Abstract |
酵母を用いたエタノール燃料生産において高収率を達成するためには、酵母自身が生産するエタノールによる死滅を防ぐ必要がある。このため、酵母にランダムペプチドライブラリーを発現させ、様々に特性の変化したクローンよりエタノール耐性の向上した酵母を取得することを試みた。その結果、ランダムペプチド発現酵母ライブラリー約23,000クローンよりエタノール耐性の著しく向上した5クローンを得ることができた。これにより、野生株と比較して12.5%エタノール中での半減期が22倍向上したクローンを得ることができた。 また、医薬品及びその中間体を安価かつ高収率に生産することを目指し、基質特異性や立体選択性の高いRhizopus oryzae由来リパーゼ(ROL)を高密度表層提示した酵母細胞を酵素剤として用いて、リパーゼのエステル交換活性・加水分解活性を利用したモデル光学分割反応を検討した。細胞表層糖鎖と非共有結合的に相互作用すると推測される機能ドメインを含む、全長1536アミノ酸からなる酵母の凝集に関与するタンパク質Flo1の、N末端より1099アミノ酸を表層提示の足場(アンカー)として用い、これをPro領域を含むROL (ProROL)のN末端側に融合し、酵母で発現させることでProROL表層提示酵母を得た。これを用い、1-phenylethanol (1PE)からの1-phenylethyl acetate (1PEA)のエナンチオ選択的エステル合成を行った。反応開始から48hで(R)-1PEAの生成量は5.9mgに達した。一方、(S)-1PEAの生成量は0.1mg程度であった。このときエナンチオ選択率(ee%)は96ee%を達成した。 これらの結果より、遺伝子工学的手法を用いることで、酵母細胞に新規の機能を実装し、高機能化できることが実証された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)