Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
昨年度の成果であるフェニルアゾメチンデンドリマーを利用した長寿命ラジカルイオン対発生の系をさらに拡張し、電子のアクセプターをより嵩高いものとすることでさらなる長寿命化を目指した。tBu基のような嵩高い置換基を有するナフタレンジイミドを外部電子アクセプターとし、第四世代の亜鉛ポルフィリンをコアに持つフェニルアゾメチンデンドリマーを光励起電子ドナーとして、THF、DMF、ベンゼン+アセトニトリル等の溶媒中で過渡吸収スペクトルを測定すると、1ミリ秒を超えるラジカルイオン対の生成を確認できた。特にTHF中で支持電解質として臭化テトラnブチルアンモニウムを用いた系では1,8ミリ秒の寿命を達成した。これは現在室温下における均一系では最も長い光励起ラジカルイオン対の寿命である。本デンドリマーの特徴として高い耐熱性、熱安定性に加えて良好な膜形成性が挙げられる。これを金電極の表面にスピンキャスト法によって修飾し、ナフタレンジイミドと積層させると可視光に応答する光電変換セルとして駆動することを突き止めた。励起スペクトルを測定すると、デンドリマーのコアである亜鉛ポルフィリンの励起に伴う電流であることが確認された。さらなる改良により長寿命、高収率の電荷の分離に基づく効率の良い光ダイオード、太陽電池への応用が期待される
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Journal of Photopolymer Science and Technology 17,2
Pages: 323-323