Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
昨年度までの研究において,一連の半視野呈示法を用いた反応時間実験を行った.そこで,右半球における低空間周波数処理の優位が,コーディネイト空間関係の右半球優位に寄与していることが明らかになった.また,この寄与において,3cpd以下の低い空間周波数情報が重要な役割を果たしていることもわかった.この右半球におけるコーディネイト空間関係処理と低空間周波数情報の関連は,「粗い符号化機構」が右半球に存在することにより説明可能であると考えられる.一方で,左半球は高い空間周波数の処理に優れ,これがカテゴリカル空間関係を効率的に処理する基礎となっていることも明らかになった. これらの成果を論文としてまとめたものが,本年度,当該分野で最もインパクトファクターの高い雑誌のひとつであるJournal of Cognitive Neuroscience誌に掲載された. また,低空間周波数処理メカニズムの生理学的実体である大細胞経路の機能特性についても検討を進め,2本の論文を執筆した.ひとつは,Brain & Cognition誌に掲載され,もう一つはPsychonomic Bulletin & Reviews誌に掲載が決定した.また,低空間周波数情報の大脳半球機能差について,コントラスト特性から詳細な検討を行った研究成果について,現在,Brain & Cognition誌に投稿中である. 加えて,空間情報処理の脳内機構について,構造的・解剖学的な見地から詳細に検討するため,University of Melbourne(オーストラリア)において,fMRIを使用した実験を行った.
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