Project/Area Number |
02J11027
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
高際 寛之 青山学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Ru系銅酸化物 / 超伝導 / 磁性 / Ru系銅酸化物超伝導体 |
Research Abstract |
今年度は仕込み組成を変化させることで超伝導転移温度の変化が見られるNbB_<2+x>の大型単結晶の脊成を行ってきた。NbB_2は3000℃以上の高融点であるためXeランプを用いた浮遊帯域法で結晶の育成を試みた。また、融点を下げるためにBフラックスを用いたが、試料棒の焼きしめが十分でないためにフラックスを吸収してしまい、溶解している部分(zone)が安定しなかったため、単結晶が成長するまでには至らなかった。しかしながら、外的条件を微妙に調整することで短時間zoneを安定させることができるため、今後は、何らかの方法を用いてこの試料棒を十分に焼きしめることができれば、大型の単結晶を得ることができると考えられる。 また、昨年度まで行ってきた、NbB_<2+x>の多結晶試料の実験結果(放射光X線回折、μSR、中性子散乱)の解析を行った。放射光X回折を用いた構造解析からRietvel法を用いて組成比や軸長などを精密化すると共にマキシマムエントロピー法を用いて電荷密度分布を調べたところ、超伝導転移温度の違う試料でNbサイトとBレイヤーの電子数の違いも確認された。また、μSR測定からは磁場侵入長の温度依存性がweak-coupling BCS modelである程度再現できることから、磁場侵入長の磁場依存性の結果と矛盾しなく、NbB_<2+x>は等方的なgapをもつ超伝導体であることが明らかになった。さらに、3つの異なる組成の試料におけるT_cとミュオンスピン緩和率の関係をweak-coupling BCS modelを用いて再現することが可能であることを示し、T_cの変化が超伝導キャリア密度の違いによって起こっていることを示唆することができた。中性子散乱実験の結果からはNbB_<2+x>におけるBの仕込み組成を増加させるにつれて新しいフォノン構造を示唆するピークの発達を確認することができたが、現在のところこの系におけるフォノンモードの計算を行っている最中であるため、どのモードが発達しているのかは決定できない。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)