北アイルランドのユニオニズムにおけるナショナル・アイデンティティ
Project/Area Number |
02J11139
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
尹 慧瑛 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2002: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 北アイルランド / 紛争 / ナショナル・アイデンティティ / エスニシティ / 歴史学 / 社会学 / エスニティ論 / コミュニティ関係 / 北アイルランド:アイルランド:イギリス / ユニオニズム / グローバリゼーション / 多文化主義 / レイシズム |
Research Abstract |
平成16年度の研究実績として挙げられるのは、研究対象地域である北アイルランドにおける学術調査と、その成果の一部をまとめた論文(須田努ほか編『暴力の地平を超えて』所収)の発表である。 北アイルランドの研究調査においては、二次文献、報告書、統計、雑誌、新聞などの収集を行い、一昨年一橋大学に提出した学位取得論文『北アイルランドのユニオニズムにおける自己表象』で展開させた自らの関心・テーマを、北アイルランド、クイーンズ大学のアイルランド研究センター、アルスター大学の紛争研究センターなど北アイルランド研究の中心地における最新の研究成果に照らし合わせることで、問題の整理、枠組みの検討を行うことができた。さらに現地での調査として、ユニオニズムにおけるナショナル・アイデンティティを検討するうえで欠かすことのできない文化的表象(パレードなどの伝統行事、壁画・旗などのシンボル)を記録・保存するとともに、そうした文化的表象が今日民間レベルでさまざまに試みられている和解・共存にむけての活動・プロジェクトにおいてどのように意味づけられているかを検討した。特にEUの紛争解決・平和構築プログラムからの基金を受けた、コミュニティを基盤とするさまざまなプロジェクトにおいて、新たなユニオニズムのあり方が模索されていることは、今日紛争を抱える世界のさまざまな地域における多文化社会の課題を考えるうえで、大きな示唆となった。以上の調査・研究結果の一部を、長年にわたって紛争という暴力を経験した社会における(異なるアイデンティティを持った)コミュニティ関係という観点から、論文としてまとめた。また、特別研究員としてのこの3年間における研究調査・学術報告・学術論文の成果を反映させ、学術研究論文を加筆修正し単行本としての刊行にむけて準備をおこなっている。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)