Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
1)NgcEタンパク質の結晶構造解析. 平成14年度に大量発現系と精製系を確立したNgcEタンパク質(N-アセチルグルコサミンおよびN,N'-ジアセチルキトビオース結合タンパク質)について,結晶化条件の検討を行った.その結果,条件の1次,二次スクリーニングを経て,2.1Aの解像度でX線の反射をする質の良い結晶を得ることができた.また,大腸菌メチオニン要求性変異株を用いて,メチオニン残基をセレノメチオニンで置き換えたNgcEタンパク質を過剰発現し,精製した.セレノメチオニンでラベルされたNgcEタンパク質の結晶が類似条件下で得られ,2.0Aの解像度の反射を得た. 2)キトビオース結合タンパク質活性測定系の確立. ABC輸送系の受容体タンパク質の基質特異性を調べるための簡便法として,ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)に基づいた方法の確立を行った.基質は,N,N'-ジアセチルキトビオース{(GlcNAc)_2}あるいはN,N',N''-テトラアセチルキトトリオース{(GlcNAc)_3}の還元末端をAPEA(aminophenylethylamine)のエチルアミノ基と反応させ、その後,得られたAPEA誘導体のアミノフェニル基とBSA(牛血清アルブミン)中のアミノ基とをグルタルアルデヒドをリンカーとしてカップリングすることによって合成した.BSAへのGlcNAc残基の導入の確認は,WGA(wheat germ agglutinin:GlcNAc残基を特異的に認識するレクチン)を用いて行った.本方法の有効性を,既に基質特異性がプラズマ共鳴装置を用いて決定されているNgcEタンパク質を用いて検討したところ,これらの基質を用いた測定方法が,基質特異性の決定に有効であることが確認された.
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