神経堤細胞の分化運命決定におけるGDNFファミリーの機能解明
Project/Area Number |
02J20131
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
神経科学一般
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
本間 豊 国立精神・神経センター, 代謝研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 神経堤細胞 / 分化 / 神経栄養因子 / 交感神経 / 感覚神経 |
Research Abstract |
神経堤細胞は交感神経・感覚神経・副腎髄質等多様な細胞へと分化することが可能で、多分化能細胞種の代表ともいえる。しかしその分化能を獲得するメカニズムに関しては転写調節因子を含むいくつかの分子の関与が示唆されているものの、いまだ未解明のことが多く残されている。最近の研究では神経堤細胞の分化にNotchのような細胞間シグナルが重要であることが示唆されているが、これに加え多くの液性因子も関与しているものと考えられる。なかでもGDNFファミリーの一つであるArtemin(ARTN)のノックアウトマウスの解析によって、神経堤細胞の早期分化あるいは移動経路の決定という過程においてARTNが重要であることが示唆された。 これまでの研究によりGDNFのレセプターとして知られるRetおよびそのコレセプターであるGFRαが神経堤細胞に発現していることが明らかになった。またラット胎児より確立した初代培養神経堤細胞にも同様にRetおよびコレセプターの発現が確認され、GDNFファミリーが神経堤細胞にたいしてなんらかの機能があると考えられた。 そこで神経堤細胞の形成あるいは移動におけるGDNFファミリーの影響を観察する目的で、マウス全胚培養系とDNAエレクトロポレーション法を組みあわせた系を確立し検討を行った。これまでの実験ではGDNFとそのコレセプターであるGFRα1を共強制発現させた場合、GFRα1を発現した神経堤細胞は腸管内へと進入するがARTNとGFRα3を共強制発現した場合には、GFRα3発現神経堤細胞はそういった挙動を示さなくなることが認められた。以上の結果はすくなくともGDNFファミリーのGDNFおよびARTNが神経堤細胞の発生に関与していることを示唆し、今後はより詳細にその関与の仕方を明らかにしていくことが必要であると思われた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)