アフリカ・タンガニイカ湖産カワスズメ科魚類における適応放散メカニズムの解明
Project/Area Number |
02J20188
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
系統・分類
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Research Institution | Kyoto University (2004-2005) Lake Biwa Museum (2003) |
Principal Investigator |
高橋 鉄美 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 適応放散 / タンガニイカ湖 / カワスズメ科魚類 / 爆発的種分化 / 収斂進化 / 固有種 / 国際研究者交流 / ザンビア:タンザニア / 適応放散メカニズム / 比較形態学 / 分子生物学 / 系統進化 / 分類学 / 生物地理学 |
Research Abstract |
アフリカ・タンガニイカ湖には200種ものカワスズメ科魚類が生息しており、そのほとんどがこの湖に固有な種類である。このことからこれらの魚類の多くは、湖内で種分化したと考えられる。またこの湖の成立年代は1千万年程度であり、進化的時間軸で考えると、極めて短い時間に種分化したことが予想される。よってこの特徴的な現象は、ときに爆発的種分化と呼ばれることもある。本研究ではこの現象を引き起こしたメカニズムを解明しようとするものである。 最近の知見では、これらの魚類は種類によって進化メカニズムが異なることが示唆されている。つまり、多様な進化メカニズムによって出現した種が混ざってしまったのである。このため進化メカニズムを解明するのには、その一つ一つを紐解いていく必要がある。そこで本研究では多くいる種類のうち、巻き貝の殻に住み、産卵もそこで行う珍しい生態をもつ種類について研究している。この種類は体サイズが小さく、最大の個体でも貝殻にすっぽりと入ってしまうほどである。また成熟サイズも小さいため、貝の中で繁殖するのにも適している。この種類の近縁種は隣接する岩場に住んでいて、大型になる。両者は遺伝的に有意に異なるものの、その距離は極めて近く、僅か数千〜1万年前に分化したばかりであることが分かってきた。しかし、今のところ岩に住むタイプと貝に住むタイプのどちらが元になったのかすら分かっていない。16年度の調査ではこの種類と近縁種を多くの場所から採集した。これからその系統類縁関係をDNAから調べるつもりである。岩場に住むタイプから複数の貝に住むタイプが並行して進化したとなれば、体サイズを小さくすることと種分化が直接関係した可能性がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)