Project/Area Number |
02J20217
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
林学
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Research Institution | University of Tsukuba (2005) Forestry and Forest Products Research Institute (2003-2004) |
Principal Investigator |
山路 恵子 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師
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Project Period (FY) |
2002 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ヒバ / 育苗 / 苗畑 / 二次代謝産物 / アーバスキューラー菌根菌 / 内生菌 / 根圏微生物 / 二次代謝成分 / フェノール性化合物 / 植物-微生物間相互作用 / テルペノイド |
Research Abstract |
本研究所では通常の黒ボク土ではなく、鉱質土壌のモデルとしてカヌマ土利用し、育苗を行っている。03年4月下旬に種子を両土壌に播種し、同年6月から04年6月にかけて根圏微生物を比較調査したところ、カヌマ土の実生からPhomopsis属糸状菌が高い頻度で分離されたが、共生菌であるアーバスキューラー菌根菌の感染はほとんど確認されなかった。黒ボク土の実生にはアーバスキューラー菌根菌が高頻度で感染していることがわかった。同年7月、9月および04年6月に実生を採取し、化学成分(無機成分、二次代謝成分)を比較調査したところ、地上部では03年9月以降、地下部では03年7月以降に、MgとPの量が黒ボク土の実生で顕著に多かった。苗畑土はカヌマ土に比べ無機栄養成分に恵まれているため、栄養条件の差が実生の吸収する無機成分に影響を与えたのは明らかであった。成長に関与するこれらの無機成分の量は実生成長ともリンクしており、実際に成長は苗畑土の実生の方がカヌマ土の実生に比べて良かった。アーバスキューラー菌根菌は植物体内への無機成分の取り込みを助長することが知られている。黒ボク土で生育させた実生には菌根菌が高感染しており、本菌と共生することで生育が良好になっていると予想された。地上部と地下部の実生の生体防御に関与する化学成分の分析を行った。HPLC分析の結果、地上部ではcatechinとその誘導体が主要成分であり、03年9月、04年6月のカヌマ土の実生でこれらの量が顕著に多かった。地下部ではcatechin、catechin誘導体やtotarolが主要成分であり、04年6月のカヌマ土の実生でtotarolの量が多い傾向にあった。カヌマ土の実生の方が二次代謝産物を多く産生する傾向にあると言えるが、その要因として貧栄養ストレスとPhomopsis属糸状菌感染ストレスが考えられる。Catechinやtotarolのような抗菌活性や昆虫の摂食に影響を与える化学物質は、実生の病原菌感染や昆虫による摂食などのストレスに対して、耐性を増加させる可能性がある。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)