生存シグナル伝達分子Akt並びにPDK1の活性制御機構の解析と治療への応用
Project/Area Number |
02J61413
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 沙織 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2002 – 2003
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | キナーゼ / 活性制御機構 / PDK1 / 14-3-3 / Akt / UCN-01 / 抗癌剤 / アポトーシス |
Research Abstract |
Aktは細胞の生存に重要な役割を果たすセリン・スレオニンキナーゼで、細胞の癌化に関わる分子としても近年注目を集めている。PDKはAktを活性化する上流のキナーゼとして見いだされた分子だが、その後Aktだけではなく、PKC、RSKなどをリン酸化することにより細胞の増殖・生存に関わることが明らかになっている。Aktをはじめ、PDK1の下流に位置する分子は多くの癌細胞で活性化していることが報告されており、PDK1は癌の治療法開発における標的分子として適していると考えられる。そこで本研究では結合タンパク質によるPDK1の活性制御機構を明らかにすることを目的に、PDK1のアミノ酸配列を検討した結果、14-3-3蛋白質が結合するコンセンサス配列が存在することを見いだした。検討の結果、PDK1と14-3-3蛋白質は細胞内で特異的に結合していること、14-3-3の7種類のアイソフォームの内、14-3-3θが最もPDK1との親和性が高いこと、さらにPDK1上の241番目のセリン残基付近の配列が14-3-3蛋白質との結合に重要であることを明らかとした。PDK1上の14-3-3蛋白質結合部位付近の変異体を作成し、そのキナーゼ活性を検討したところ、14-3-3蛋白質との親和性が非常に高いV243P-PDK1は野生型PDK1に比べて活性が低いこと見いだした。また、細胞に14-3-3蛋白質を過剰発現させるとPDK1の活性減少が認められるだけでなく、in vitroにおいても14-3-3蛋白質の存在下ではPDK1のキナーゼ活性が抑制されることが明らかとなった。以上の結果より、14-3-3蛋白質はPDK1と結合することによりそのキナーゼ活性を負に制御していることが示唆された。(733字)
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)