Project/Area Number |
02J61418
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山道 光恵 (仁科 光恵) 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | SWI / SNF / BRG1 / Brm / SW13 / BRGI |
Research Abstract |
クロマチン構造変換因子SWI/SNF複合体はエピジェネティクスを担う重要な複合体である。近年、この複合体のサブユニットの変異や欠失などにより、複合体が機能していないと考えられるヒト癌細胞株が多数報告されている。その中でヒトadrenal adenocarcinoma由来のSW13細胞株では複合体の触媒サブユニットであるBRG1とBrmの両タンパク質が検出されないことから、SW13では遺伝子発現がエピジェネティカルに不安定になっている可能性がある。そこで本研究ではBRG1、Brmの発現制御とこの癌細胞の形質との関連を追求した。 SW13を限界希釈によりSW13(vim+)とSW13(vim-)に分離したところ、その表現型は継代を繰り返しても安定で、(vim-)クローンはBRG1とBrmの発現が検出されないが、(vim+)クローンではこれらの発現が認められる。この(vim-)にBRG1またはBrmを強制発現させると、どちらを導入してもvimentinのmRNAの発現が誘導される。これらのことから、SW13細胞はBRG1とBrmタンパク質の発現の有無によって、下流の遺伝子の発現がSWI/SNF複合体を介して転写レベルで制御されていると考えられる。 また、(vim-)にDNAメチル化阻害剤、HDAC阻害剤を添加するとBRG1、Brmの発現が回復し、これらの発現は薬剤を除いた後にも維持されることから、(vim-)ではこれらの遺伝子には変異があるわけではないと考えられる。さらに、(vim-)も(vim+)と同様にBRG1とBrmの転写開始が認められ、(vim-)ではBRG1、Brmが転写後に負に制御を受けている可能性が示された。これらの結果から二つの細胞は遺伝的に異なるわけではなく、BRG1、Brmの転写後の抑制とその解除により形質が転換していると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)