Project/Area Number |
02J82905
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河口 展明 東北大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2002 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | TBC / 高温酸化 / 交流インピーダンス法 / 雰囲気制御 |
Research Abstract |
火力発電用タービンブレードの高温腐食の制御と長寿命化は燃料消費効率を向上させる上で極めて重要である。しかし耐熱性酸化物被膜(YSZ)を介してのボンドコートとの界面の酸化の制御が焦眉の急の課題である。この界面に形成される酸化物(thermally grown oxide,TGO)は、アルミナ層と複合酸化物層(NiO,CoO,Cr_2O_3)に大別される。このうち、構造材の剥離強度に悪影響を及ぼす複合酸化物の成長を抑制することが求められる。 平成15年度は前年度製作した測定用の装置を用いての計測を実施すると共に、SEM,EDXにより酸化物相の断面観察および組成分析を行い、インピーダンス測定の結果と比較検討した。 実験は1000℃において雰囲気中の酸素分圧を大気圧と減圧状態(Po_2=10^<-7>atm)で200時間時効し、YSZ-bond coat界面の酸化速度と酸化物組成と成長速度をインピーダンス法でその場観測を行った。減圧下で時効する事により、酸化物層の成長速度の減少と、緻密なアルミナ相のみを選択的に成長させることが期待された。緻密なアルミナ相により酸素の内部への進入を阻止し、複合酸化物の成長を抑制することが期待できる。その結果、以下の知見を得た。 1.200h時効後の大気圧時効材と減圧時効材のインピーダンスを比較した結果、同じ大気環境下で減圧時効材の方が2倍程度大きかった。 2.SEM像およびEDXマップより、生成したアルミナ層の厚さは、減圧時効材と大気圧時効材で同程度であった。しかし、インピーダンスは減圧時効材の方が二倍程度大きいことから、アルミナ層は減圧時効材の方がち密であると考えられる。 3.200hの減圧時効においてアルミナ層以外の複合酸化物層は明らかに薄くなる傾向を示した。これは減圧時効により予めち密なアルミナ被膜が生成し、それ以降のNi,Co,Crの拡散を抑制したものと考えられる。
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