セラミックナノコポジットの界面構造制御による新機能付与
Project/Area Number |
03205090
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新原 晧一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40005939)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関野 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20226658)
中平 敦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90172387)
田中 功 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (70183861)
上田 智 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (20029870)
|
Project Period (FY) |
1991
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 機能性構造用セラミックス / セラミックス系ナノ複合材料 / アルミナ / Moナノ複合材料 / ナノ複合材料の界面構造 / Niナノ複合材料 / Wナノ複合材料 / セラミックスのナノ構造制御 / ナノ複合化プロセス |
Research Abstract |
アルミナの最小構成単位と考えられてきた結晶粒の内部にナノメ-タ寸法の金属相を分散させた、アルミナ/金属(W、Mo、Ni)系の粒内ナノ複合材の作製に成功し、以下のことを明らかにした。 1)粒径が0.5μm以下のアルミナ粉末に平均粒径が0.3μmのW、Mo、Ni金属粉末を、ボ-ルミル混合法で均一に分散させ、この混合粉をアルゴン気流中、圧力35MPa下で、1200〜1500℃の温度範囲で1時間ホットプレス焼結する方法により、アルミナ/W、Mo、Ni系複合材料の作製が可能であることが明らかになった。 2)粒径が0.5μm以下のアルミナ粉末に微細なW、Mo、Ni酸化物を均一に混合し、金属酸化物を金属へ還元しながら焼結させる為に、この混合物を水素中でホットプレスする方法を採用し、1)で述べたのと同じアルミナ/W、Mo、Ni系複合材料の作製に成功した。 3)電子顕微鏡観察により、上記の方法で作製した複合材は全て、ナノメ-タ寸法の金属粒子がアルミナの結晶粒内に分散した、粒内型ナノ複合材料であることが確認された。なお、金属より金属酸化物に出発原料とした方が、より均一なナノ複合化が可能であることが明らかになった。 4)電子顕微鏡観察により、焼結条件を最適化すれば金属とアルミナは界面に反応相は生成することなく原子レベルで直接結合していることが確認された。この際、界面の応力は転位の生成により緩和されている。 5)何れの複合系でもナノメ-タ寸法の金属を約5%分散させることにより、破壊強度を2〜4倍も向上させ得ることが判明した。 6)破壊靭性は5%の金属の分散により1.5〜2倍向上した。しかしこの値は期待値より低く、この点に関しては今後の検討が必要である。 7)アルミナ/Ni系ナノ複合材料は、1000MPa以上の高強度を示しながら、一方では強磁性特性を示すことが明らかになった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)