懸濁紡糸法による高温酸化物超伝導繊維の超伝導特性に関する研究
Project/Area Number |
03211216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
後藤 共子 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (00024323)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | Y系酸化物超伝導繊維 / 懸濁紡糸 / Pt添加 / ピンニング / 溶液紡糸 / 化学ド-ピング / Pt被覆 / 配向性結晶成長 |
Research Abstract |
昨年はY_<1.2>Ba_2Cu_3O_xの急冷凝固して形成した粉末を懸濁紡糸して連続繊維を作成し、再加熱した結果、得られた繊維のJcは10^4 A/cm^2以上の最大値を示した。しかしこのような高いJc値を持つ繊維を再現性良く作成する事はたいへん難しい。そこで本年度は始めに懸濁紡糸したQMG法のY系繊維に於けるPt添加の影響を調べた。1wt%以下のPtを添加することにより、緻密で超伝導相のc軸が繊維の長さ方向に垂直に良く配向した組織を示した。Pt添加により高いJcを示す繊維を作成でき、その再現性も向上した。さらに磁化曲線から算出したJcmの値とその磁場依存性がPtの添加で著しく善改され、ピンニング力の増大が認められた。 次に溶液紡糸したYー系繊維中のピンニング力を高めるため、Y,Gd,Cu,Sn,Ceの酢酸塩を紡糸ド-プに添加した。あるいは前駆体繊維を金属塩水溶液に侵積して、Pt,Agを被覆して化学ド-ピングを検討した。Cu,Gd,Snを添加したり、Ag被覆して焼結した繊維は77Kでのflux pinningの向上が認められた。ド-ピングしていない繊維とAg及びPt被覆した繊維では部分溶融処理によりピンニング力は著しく向上するが、他の元素の添加によりJcは大きく低下した。これは高い温度の熱処理によりド-ピング元素が反応して超伝導相の成長を妨げるためと考えられる。Pt被覆した繊維で77K,OTでのJc=36000A/cm^2の最高値を記録した。繊維のJcは結晶の配向性に大きく依存することが認められ、今後いかに配向性良く結晶成長させていくかが課題となる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)