抗体検出法によるサケ科魚類の既往症診断システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
03660181
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉水 守 北海道大学, 水産学部, 助手 (40122915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
絵面 良男 北海道大学, 水産学部, 教授 (80001618)
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Project Period (FY) |
1991
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1991)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1991: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ELISA / 凝集抗体価 / A.salmonicida / せっそう病 / サクラマス / 血中抗体価 / 抗体検出 / サケ科魚類 |
Research Abstract |
本研究ではまず我国の今後の増養殖対象魚として注目されているサクラマスを対象に、血中イムノグロブリンに対する抗血清を作成した。次いで本抗サクラマスIg家兎血清の反応性を確認する目的でA.salmonicida、V.anguillarumおよびR.salmoninarum加熱死菌懸濁液を腹腔内に接種したサクラマス各30尾から0、2および4週後に10尾ずつから採血し血清を得た。A.salmonicida、V.anguillarumおよびR.salmoninarumで免疫したサクラマスおよび同様にしてA.salmonicidaで免疫したサクラマス、サケおよびギンザケは、いずれも免疫後2週目から凝集抗体価およびELISA抗体価の上昇が観察され、4週後にはほとんどすべての個体に抗体が認められた。ELISAの感度は凝集抗体測定法の2〜5倍であった。そこで1989および1990年秋に北海道内の13河川に遡上し催熟蓄養中のサクラマス、サケおよびカラフトマス親魚計922尾ならびに1湖沼で採捕したヒメマス親魚59尾を対象に採血を行い、これらの血清を対象にA.salmonicidaに対する凝集抗体価およびELISA抗体価を測定した。1989年の場合、サクラマスからは凝集抗体価は測定されなかったがELISA抗体価は49/89尾で測定され、サケの場合も凝集抗体を有した48尾の血清はすべてELISAでも反応陽性を示した。ELISA抗体価が測定された個体は250尾中187尾であった。1990年も同様の結果が得られた。さらに1990年春に4河川に放流されたサクラマスおよびヒメマス稚魚計200尾からも採血し血清を得た。これら血清中のA.salmonicidaに対する凝集抗体価およびELISA抗体価を測定したが、4〜89%の個体にELISA抗体が観察され、特にせっそう病発病群は89%と高率に抗体を保有していた。このように抗サクラマス1gを用いたELISA法により多数の検体を迅速に処理でき、しかも抗体陽性群を早期に発見できるようになった。
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Report
(1 results)
Research Products
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