単分子層以下の厚さの量子ナノ構造における閉じ込め励起子・LOフォノン相互作用とポーラロンの局在化
Project/Area Number |
03F00027
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 正 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KAPITONOV Andrey Mikhailovich 大阪大学, 基礎工学研究科, 日本学術振興会外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 量子ナノ構造 / 単分子層以下の超薄膜 / 量子閉じ込め / 電子・格子相互作用 / 励起子・フォノン複合体 / 励起子ポーラロン |
Research Abstract |
1.実験では、単分子層以下の種々の厚さの半導体ナノ構造(CdSe on ZnSe)の発光、及び発光の励起スペクトルを測定し、フォノン構造の量子ナノ構造サイズ依存性を調べた。その結果、薄膜が単分子層よりはるかに薄くなると励起スペクトル(吸収)と発光に現れるフォノン構造の大きさが、吸収でのみ極めて大きくなるというアンバランスが生じることを発見した。 2.その結果をもとに、温度依存性、励起強度依存性、二光子励起スペクトルなどの測定を行った。これらを総合して、単分子層以下の超薄膜では、励起子に関して量子閉じ込め状態から、不純物による局在状態に至るまでの中間的束縛状態が存在し、特異な励起子・フォノン複合体が形成されるとして解釈できることが、明らかとなってきた。 3.超薄膜は厚さが単分子層以下となると島状構造となり、その電子状態には周囲の異種半導体の格子振動の影響が強く現れるようになる。このような単分子層以下の半導体超薄膜における量子ナノ構造の電子・格子振動相互作用の特異性(ポーラロン効果)を明らかにすることが本研究の目的である。その性質が量子ドットと不純物原子との中間束縛領域において引き起こされる特異現象であることを示したい。 4.以上の成果をレターとして発表した。現在は本論文の投稿と国内外での国際会議に参加する準備を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)